11月になってめっきり寒くなってきましたね。今日は空き時間でウインド・リバーを鑑賞。
※以下ネタバレを含みます。
ベースはサスペンスです。雪原で見つかった少女の遺体。犯人は何者・・・。かつて娘を失った地元のハンターと、若手FBI捜査官がともに真相を究明していきます。ただ、一級のサスペンスを期待すると肩透かしを喰らうかも。これはそういう映画ではありません。根底にあるのはネイティブアメリカンの問題。アメリカにおけるネイティブアメリカンの現状が其処此処で表現されています。例えば、事件の捜査に関わるのは自治の部族警察。FBIは死因が殺人で無ければ捜査を行いません。登場するネイティブは劣悪な住居に住み、ドラッグに溺れていたり、そもそも極寒の地に追いやられていることも含めて、これはアメリカ社会の闇の部分でもあります。
僕は恥ずかしながらそういう問題がある事すら知らなかったので、初見は只のサスペンスとして見てしまい、割とあっさり犯人が判明してしまって、あれ、ってなっちゃったんですが、背景を理解してから観たらきっと全然評価が変わるんでしょうね。主演のジェレミーレナーは凄く上手でした。アベンジャーズとも違う名演です。実際の事件をモチーフにしているということで、考えさせられる作品でした。